シルクロードを旅した二胡-1
- 郁代 麓
- 2022年10月25日
- 読了時間: 3分
日本人にとっては、360°の海は想像できる。
では、360°の地平線を想像できるだろうか
360°の砂漠はどうだろうか?
日本という島で生まれ育った日本人には、この大陸のとてつもなく大きなスケールが想像しにくい。
ありったけの想像力が必要だ。
私はタイムマシンがあるのなら、紀元前後あたりの新疆のカシュガルのオアシスへ飛んでいきたい。
唐の時代のシルクロードを旅してみたい!
シルクロードを歩くってどういうことなんだろう
9月に山梨の平山郁夫シルクロード美術館へ行ってから、シルクロードへ想いを馳せている。今まであまり深く求めたことがなかった。
中国の西安(今の長安)へ絹を求めて生まれた路
地図にするとなんと小さく収まることか(笑

この地図は、シルクロードの中心となった路の地図
西安から東は日本 西はローマ インド マレーシア 他にも、海のシルクロード等、交易のルートは時代とともに幾重にも広がる。
敦煌から西は、西域(さいいき・せいいき)と呼ばれる。
現在の中国新疆ウィグル自治区にあたる。
中国自体が、14カ国と国境を接している中、
新疆は、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、インドの8か国も国境を接しているわけだ。
民族や文化が混ざり合うことは容易に想像できる。
新疆北方のアルタイ地区にはアルタイ山脈が連なり、中部には天山山脈、タクラマカン砂漠の南には崑崙山脈がある。パキスタンとの国境には標高8,611m、世界第2の高峰、チョゴリ峰(K2)がそびえる。
山、湖、大草原、砂漠、オアシスの豊かな自然とハミウリ、スイカ、梨、リンゴ、ぶどう、アンズなどの豊富な果物、羊やナン、拌面(ラグメン)、手抓飯(新疆ピラフ)などの特色ある料理も豊富で、シルクロードの古代文明にも接することができるのが新疆である。
新疆では雪山、氷河、深い渓谷とオアシス、砂漠の多彩な風景に出会える。
山の高さにしても、砂漠の広さにしても、この自然を歩くということがどういう事なのか
自分のマップの物差しでは小さすぎる。
情報はどうやって伝わっていくのだろう
物はどうやって運ばれていくのだろう
考えるだけで、ロマンが広がる!
子供の頃、西遊記やシンドバッドの冒険でオアシスというもの知った。
「あ〜〜オアシスだ」と砂漠の中にひょっこり現れる池のような水溜り。その池をオアシスというのだと思っていた。なんと小さいスケールのオアシスだ(笑
まあ、一部であるのだが、この池が表すのは水が湧く場所ということ。水のある所に人は集まり、街ができる。
タクラマカン砂漠というのは、死の砂漠と呼ばれている所だが、天山山脈、崑崙山脈という大きな山に囲まれているため、山の雪解け水の恵があり、地中に水脈が生まれるのだ。
それがどこに繋がるのか。これは移動する物でもあるらしい。
川が流れを変えるのと同じイメージだろうか。
だから、枯渇するとそこから街が消える。
現代のシルクローロードには、高速道路が走り、オアシスの街には、高層ビルが立ち並ぶ。
砂漠は灌漑化され畑になる。
あ〜〜未知の世界であったシルクロードを見てみたい。
紀元前後あたりの時代。だんだん栄えていく、遣唐使などが行き来し始めた時代も鮮やかな感じだ。
二胡が旅するのはこれから。
つづく
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