大阪国際音楽コンクール
- 郁代 麓
- 9月1日
- 読了時間: 4分
8/31は、東京での地区本選を受けてきました。
日本各地で、14日間に渡り地区本選が開催され(部門によっては、音源審査の予選があり)そこを通過すると、10月に開催される大阪でのファイナルへ出場となります。

中国のなんとか協会とかではなく、二胡だけでもない、ガチクラッシックのコンクールです。民族楽器部門があり、マリンバ、マンドリンなどは民族楽器部門になります。
二胡は民族楽器部門でエントリーすることができます。
なぜ、このコンクールに参加したか?
一番は、審査員からの講評を頂けることです。それもクラシックの先生方から。
二胡は中国の楽器なので、中国人の先生に見ていただく方がいいのでは、という考えもあるのですが
音楽として、プロの音楽家の耳にどんな風に届いているのか、どんなフィードバックがあるのか、それが聞きたかったんです。
知り合いは、やはり優しい言葉ばかりになってしまうし、個人的な好みもそれぞれですから。
そして、目的を持った練習をしっかりしたかったから。
自分の演奏が終わって、今の「自分はこれが全て!」って感じでした。
もちろん練習の時の方がいい演奏はできてます。
しこたま練習しましたから。
この練習もあと何日!ってカウントダウンしながら・・笑
出来ない箇所を何度も何度も、テンポを落として確認しては、テンポを徐々に上げて
また次の日も同じ繰り返しで、前日より出来なくなる日もあったりして。
もう少し日にちがあれば、完成度が上がる・・なんてことはないんだなと思いました。
この集中力を保つのは、限度があるもの。私には2ヶ月。最も集中したのは残り1ヶ月でした。
なので、本番失敗しても全く悔いなしです。
本番でどんな演奏したのか、もうお昼食べたら忘れてしまった(笑
ギリギリさを感じる時がありながらも、演奏はかなり集中度は高かったと思う。
身体についた演奏は出せたのだと思う。
今回、伴奏者として、共にステージに上がって下さった三浦真美さん。
ピアニストであり、二胡奏者であり元同僚。
二胡の演奏家であるピアニストに伴奏をつけて頂くって、こんな恵まれたことあるんですかね✨
二胡でどう弾きたいかを感じ取ってくれて、楽曲自体が表現したいことも理解をしながら、変拍子、重音が続くこの難曲を弾いてくださり、本当に心強い伴奏でした。

結果は、その日にメールで来ます。
そして、講評もその日に頂けます。
お昼食べて、真美先生とはお別れし会場へ戻る途中にメールを開けると
「合格おめでとうございます!」というメールが。
「え〜〜〜〜〜〜〜!!!」ってなりましたよ。マジで。
そして、3名の審査員が書いた手書きの講評を見た時
泣きました。
嬉しくて、泣きました。
自分で、出来ていないところはわかっていましたから、それは勿論指摘されていました。
それ以上に、可能性をすごく書いて下さっていて
「表現力と音色」のお褒めの言葉が書いてあって
これは、自分がすごく求めてきたことであり、正解が見つからない中、もがきながら探して日々向かい合っていたことでしたから。
号泣したいくらい嬉しかった。
演奏中、真正面に座る審査員の方がこちらを真っ直ぐに見ているのが目に入って
一生懸命聞いてくださるんだと、思ったんです。
先生方、ちゃんと聞いてくださり心から感謝します。
講評は、ここでは見せられません(笑
この言葉たちは私の努力の結晶なので。
以前の自分なら、お情けで書いて下さっているのだ、と意味づけをしていましたが
もうそれも辞めます。
頂いた言葉は、そのまま純粋に、宝物として受け取ります。
そうすることで、自分の音はもっと磨かれていくのだと思いました。
本番って、初めての会場で、初めて座る椅子で、リハもなく、いきなりガチンコですから。
今まで通りってわけにはいかない。
けど、本番でしかできないっという演奏も、近いうち出来るようになる!って思っている。
人生には、色々な経験が待っているものです。
自分で好んでこの経験を選んでいるんだけど・・
子供の頃の自分どころではなく、1年前の自分でさえこんな事にチャレンジしている56歳は想像してないですから。
二胡を始めて13年が過ぎるのかな。
人生初の弦楽器なるものを手にして、ものすごくワクワクしていたあの時。
子供の頃に憧れたバイオリン→が二胡に✨
弦の数が2本となりましたが
数が減ったからと決して簡単になるわけではないけど
楽器で表現をするという奥の深い探究に出会えたことはとても幸せです。
というか、音楽に向かい合う人生を歩む!って遠い昔(生まれる前)に決めたのだということをぼちぼち思い出しながら。。
スピリチャル的に
この地球の日本で、二胡という楽器を手に取ることのできる私は、ものすごい天文学的な確率で生まれ落ちているはずなんです。
全てが奇跡のような一瞬で
この人生をこんな風に生きると決めてこの世にやってきた。
全ては体験であり、楽しむだけなのだ。
ああ、ありがとう。
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