楽器は出来た!という瞬間がないんだよね。楽器の達成感というのか・・
- 郁代 麓
- 2023年11月10日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年3月19日
子供の頃、鉄棒で逆上がりができた時
フルマラソンに出てすごい時間かかったけど、ゴールを切った時
目標タイムを切った時
試合で勝った時
テストで100点とった時
試験に合格した時
ゴールの姿が明らかなものは、出来た!という瞬間がやってくる!
楽器ってさ、「出来た!」という瞬間がわからない。
楽器の達成感というのか・・
なんだろうね。このもどかしき感覚!😂
出来たような気もするするけど、なんかまだ違うな〜とか
こんなんじゃないよな〜〜とか
こんなノロマな感じじゃないんだけど、、とか
ゴールがはっきり見えていれば、そこへ向かうモチベーションも湧くのだけど。
音楽にはキッカリサッパリのゴールがない。
赤いテープもなければ、タイムも点数もでない。
けどね、目標を持つことはできるんだよ。
この人のような演奏。この音!この歌いかた!この間のとり方!
音は、自分の感覚にしか留める事ができないから、目に見えるゴールテープは張る事ができないのだけど
それでも「先人」がいる事がありがたい。
指導してくださる先生、現役の演奏家、CDやyoutubeなどの音源。

惹かれる音に導かれて、その音を目指すことはできるんだよね。
何百回何千回 聞いても飽きることのないその音を聞いているうちに
何か「しるし」が見えてくる。
この音はこうやって出しているんだっていう足跡のような標。
その足跡を重ねるように、歩いていくと
通り過ぎて、しばらく経って気づく。
「あれ?いつできるようになったんだろう?」
そして、その先にすでに向かっている自分。
性分的にね、いつできるようになったのかその瞬間を一生懸命振り返ってみるんだけど
わからんのだよ。これが全く特定できない。
やっても出来ないと泣きそうになりながら、それでも同じことを繰り返し続ける。
この足跡でいいと信じて踏み続ける・・とだよ
いつ?いつ?くれた?いつ私にくれた??
こんな事が続いています。(笑
そんなタイミングに、先生に色々聞いて教えて頂くと、わかる事がたくさん!
「開眼」ってこういうこと?みたいな。(しばらくするとまた眼は閉じますがね・・笑 開け続けておくと乾いちゃうからね。)
明確なゴールを設定しながら生きてきた自分が、
こんなゴールのない音楽を選んでいることが、不思議でならない。
けど、「惹かれる音」というのはものすごいパワーで私を引き寄せる。
抵抗のしようがなく、その感動の元に進んでいくという
なんとも不器用な、時間のかかることをしている。
私の感覚は、ただ音楽を楽しむ!ということだけではないみたい、自分の生き方を楽器で表現したいという事なのかもしれない。
それもまだまだ探索中です。
感動する音に包まれ
感動する心を解放して
感動する自分に優しく微笑んで
溢れてきた涙は音に変わっていく。
コメント