浮気をしたことがありますか?
- 郁代 麓
- 2024年4月19日
- 読了時間: 2分
私、しばらく浮気をしたことがあったんです・・
他の二胡に(笑
楽器という生き物は、とても気分屋さん。
その日の気候、気分でとてもダイレクトに音色を変える。
かまってちゃんでもあり・・・
私の二胡はそんなに気分屋でもないけど、時に非常にへそを曲げます。
1~2年、他の二胡を弾いていた時期があって、その間は全く弾いてなかった。
ある日、ふと手にとって弾いてみたら
驚くほどにいい音色で歌う。
多分、ずっと聞いて見ていたのよね。
他の二胡を弾く私を。
あっ・・そんな恨めしい物ではなくね。
ずっと共鳴して一緒に歌っていたんだと思う。
今私が教えている生徒さんの二胡が、あらっ?という変化が起きた。
「すごくご機嫌な感じだけど?」
「はい!私もそう思います」(←生徒さん)
最初いらした時の二胡は、口を閉ざしているかのようで、楽器自体が硬く緊張していました。
5~6年習っている方でしたが、一曲でいいからきちんと弾けるようになりたい。
人に聞いてもらって、二胡っていいねと言ってもらえるように弾けるようになりたいと、仰る。
そんな想いを実現できるよう
レッスンでは、本当に初歩に戻って基本を繰り返しています。
何よりも、楽器への触れ方、接し方、楽器の心を開く弾き方、楽器の振動をキャッチする体の使い方。
それらは全て、楽器を響かせる弾き方ということと繋がります。
二胡のテックニックはとても難しいです。
それらに挑戦して行くのは醍醐味でもあります。
けど、余計なテクニックを全て取り払って、楽器本来の響きを引き出して真っ直ぐな音で歌えるのが、一番美しいのではないかと私は感じています。
「音は振動そのものですから。」
周波数とも言いますが、私の知っているレコーディングエンジニアの方は、ドレミとか言わず音をHz(ヘルツ)で言います(笑
この半年ほど、音の勉強をしていて
音の実態のようなものを考えるようになりました。
いい音とはどういうことなのか?
楽器を鳴らすというはどういうことなのか?
何をすれば楽器が振動するようになるのか?
音と共鳴するとはどういうことなのか?
日々日々、感じ取りながら私の楽器とともに成長しています。

二胡の専門誌「二胡之友」に
東南西北二胡見聞録というコーナーで私の二胡を紹介していただきました。
二胡との出会いも、人との出会いと一緒で
唯一無二の出会いです。

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